昨日の授業は、リハビリテーション医学。
4月から新しく始まった授業です。

授業の冒頭での自己紹介でまず、先生の年齢にびっくり! とてもお若く見えるのですが78歳だそう!
父・しげさんより、歳上か!

初授業ということで、ざっくりと「リハビリ」についてのお話。

もともとのリハビリテーションという単語には、広い意味があり復興・復職・復位・名誉回復・社会復帰などの意味があるそう。
近年になって外傷や疾病による障害の治療や社会復帰という意味で用いられるようになってきたが、これはリハビリテーションの持つ広い概念の一部に過ぎない。
リハビリというと、かつては後療法ともいわれ、治療の後に行うものと考えられていた。私もそんな風に思っていた。
しかし、慢性疾患などの増加や高齢人口の増加などにより「治癒」よりも「自立」と「介護」の重要性が認識されているそう。

この「自立」は、「自分1人で生活できる」というようなものではない。
また、「身体的に全てのことを自分でできる」というような自立を意味するものでもない。
精神的な自立であり、「権利と義務の遂行」の自立であると。

「権利と義務」なんていわれると哲学的だが、「自己決定権と自助努力」といいかえてもいい。
権利とは、心身および社会的に質の高い生き方が送れる権利。
そこには自分の意思で自分のことを決める権利、つまり自己決定権も含まれる。
義務の方はというと、「自立への努力義務」だそうです。

障害があっても自助努力と自己決定権を尊重し、人間らしい生活を送れるような手助けをするのが「リハビリテーション」だというのだ。

その「障害」は3つに分類することができるそう。
1つ目は、機能障害 → 先天性の障害や病気などによる機能の喪失…ここでの治療は、医師などが主である。
2つ目は、能力低下 → 機能障害の結果、活動や動作に不自由がある…ここでの治療は、リハビリや代償的なアプローチであり、本人の自助努力が大切である。
3つ目は、社会的不利 → 能力低下の結果、社会参加や社会との関わりにおいて不自由…環境の改善など社会や周りの人のサポートが大切。

この2つ目の「能力の低下」にリハビリ+自助努力がとても大切だそうです。
患者自身の自助努力がないと、リハビリはうまく行かないとも。
自助努力かあ。

病院をドタキャンしたときのしげさんの言い分のひとつに、
「しばらくゆっくり休んだら体調も良くなると思うから。そしたら病院にも行くよ」
というのがある。
自助努力しろ~!

ゆっくり休んでる間に悪くなることもあるよ〜
また、家に帰れなくなっちゃうかもしれないしさ。

しげさんは、ひとり暮らしをしている。
年金と生活保護費での暮らしではあるが、なんとかひとりで生活できているというのが、少し自慢でもあるようで、度々「けっこうちゃんとしてるでしょ?」とか言う。
人に頼りたくないという想いがあるようだ。

先日は銀行のカードが使えなくなったからと再発行をしてもらっていた。
銀行に行くのがものすごく大変だったって。
「なんで使えなくなったのかはわからないんだけど」なんて言っていたが、暗証番号でも間違えたのだろうな。
「お金の管理も自分でできてるでしょ? だから大丈夫だよ」なんて得意げに言っていたが…
そろそろ心配だな。

ある日突然迷子になるまでは、どこでどんな風に暮らしているのかもほとんど知らなかったし、そんなもんだとおもっていた。
アパートの保証人になっているので、更新の時期になるとひょっこりと印鑑をもらいにくるって具合だ。

そのときの話では親戚との付き合いも多少はあったようである。
ところが、最近はだれとも連絡をとっていない。
何かがあったのかは知らないが、「連絡をとっていない」という。
迷子になったときに保護してくれた警察官の話では携帯電話の連絡先には、私と姉の2人しか登録されていなかったというのだ。

誰とも繋がっていないんだな。
カッコつけで見栄っ張りな、しげさんのことだ。
今の状況は誰にも見られたくないのかもしれない。
それとも迷惑がかかるとでも思っているのかな…
奥ゆかし…

しげさんは、リハビリの流れから逆らった方向に歩いている。
自助努力の気力は今のところ湧いてこないようだな。
どんどん巣穴のなかに潜り込んでいっているようにも見える。
アナグマか! 冬眠か!

これも「自己決定」と言えちゃうんだろうか?
娘の立場から言わせてもらえば、自分の病気と向き合って前向きに生活する自助努力をしてもらいたいのにな。
そのうち気力が湧くのかな。

母は、「あの人と関わるとろくなことが無いから、関わらない方がいいわよ!」なんて平気で爆弾を投下する。
いやいや、ほっといたら迷子になったりと、それこそロクデモナイことになるんじゃないか?
しかし、こんなに長い間、人を恨み続ける母もスゴいな。

寝たきりになったりしたら困るのは私たちでもあるんだけどな…

現在、リハビリの対象は、障害のある方や高齢者の占める割合が大きいという。
高齢者は、病気やケガが多いだけでなく、加齢により生理機能の低下や運動能力の低下が進行してくる。
したがって、ちょっとした病気や骨折のあとで寝たきりになってしまう危険性もある。
さらに認知機能も次第に制約されてしまう。

障害高齢者の家庭での介護の困難さ、認知症の増加、施設の不足、医療費の増加など問題は大きい。
そんな話の資料として介護保険の概要をまとめたプリントが配られました。
先生は、今まで全員が1割負担だった介護保険に収入によって2割負担の枠もできたことを説明しながら「財源が足りなくなるのは当然だよね」と言います。
この財源は、国が25%・都道府県が12.5%・知町村が12.5%。そして残る50%を保険料(1号被保険者21%・2号被保険者29%)でまかなっているそうです。
「だって高齢者の介護度が軽くなることってなかなか難しいでしょ?」とも。
78歳の先生に言われると…

おっしゃるとおりです!

寝てる間に、すっかり治るってことは難しいとおもうよ、しげさん!
現実逃避で寝ていても治らん!
いつまでも眼をそらしていないでさ。
伝われ、思い!

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