今日は、東洋医学臨床の授業でした。
そこで興味深い話を聴きました♪

「タクティールケア」という初めて聞く緩和ケア療法の話です。

先生が、神経学会に参加したときのこと。
「タクティールケア」についての発表があったそう。
「タクティールケア」とは「高齢者の患者さんに優しく話しかけながら、優しく手をさする」というもの。

その先生は、指圧やあん摩の授業を受け持つ先生です。
「こんな、なでさするような刺激で効果があるものなのだろうか?」
と思ったそうです。

しばらくたったある日、テレビを見ていたら介護施設のドキュメンタリー番組で「タクティールケア」を取り上げていたんだそう。

その施設では毎日の日課の中で「タクティールケア」を取り入れています。
とても怒りっぽく暴力的な女性の認知症患者さんがいます。

そして、何日か何ヶ月か…。

ある日「今日も、マッサージを始めましょうね〜」と優しく話しかけ、ふわりとなでさするような施術をします。
ケアは約10分間で、その間は基本的に話しかけることはしないという非言語コミュニケーション。
しばらくして「はい、今日は終わりです。また明日ね」
というと、おばあさんは

「どうも、ありがとうございました」

そう言って深くお辞儀をしたそうです。

!!
先生は、とても驚いたそう。
そりゃあ、びっくりだな。

タクティールケアは、施術者の手で背部や手部・足部を『柔らかく包み込むようにゆっくり触れる』というケアです。
タクティールとは、ラテン語の『タクティリス(Taktilis)』に由来する言葉で、『触れる』という意味。
もともとは、スウェーデンの未熟児医療で始められ、1996年に認知症緩和ケア教育専門機関「王立財団法人シルヴィアホーム」が認知症ケアの実践的な方法として初めて導入された。
そして現在は、認知症に限らず、がんの緩和ケア・未熟児医療・障害児医療・ストレスケア・DVケア・子供のストレスケアなど多岐にわたって活用されているということである。

タクティールケアにより、施術者の手で背部や手部・足部を柔らかく包み込むようにゆっくり触れる皮膚への柔らかな刺激は、接触受容体を刺激し、知覚神経を介して脳に伝わる。
そして、オキシトシンというホルモンが脳下垂体後葉から分泌される。
このオキシトシンは血管内に放出され、体全体に鎮静作用を起こすという仕組みだそうです。

オキシトシンとは、視床下部で生合成され、脳下垂体後葉から分泌されるホルモン。
出産時の子宮収縮作用や乳の分泌促進作用がある。
産後に赤ちゃんに母乳をあげると、子宮が収縮してキューっと痛くなるのもオキシトシンの作用の1つ。

それに加えて近年は、オキシトシンが対人関係やストレスの減少に影響し、他者への信頼という感情に作用するということが分かってきました。
発達障害(自閉症)にも効果があるとのことで、研究が進められています。

ちなみにこの、皮膚の刺激により下垂体からオキシトシンが分泌されるという機構は反射によるものであり、自分の意思で調節されるものではないそうです。
人の体ってすごいな。

先生は、「脳も皮膚も外胚葉から発生してるから兄弟みたいなもんなのかも」とも話していました。
ホントに、人の体ってすごいな。

そして、東洋医学でも脳と皮膚は近いものとして捉えられているので、昔の人が経験として何か感じていたのかもしれないですよね」と。
昔の人もすごいわ。

なるほどな〜。
どうも、フワフワしてて苦手と感じてしまっていた東洋医学でしたが、世の中は見えないものがほとんどなんだよな…。
科学的な証明が後からついてくることだってあるかもな。

しげさんは、たまに「大丈夫? 変わりない? 元気?」といいながら私の背中をさする。
大丈夫じゃないのは、あんただよ!

私も時々、しげさんが寒そうにしているので手や足をゴシゴシしてしまう。
今度からは、ゴシゴシじゃなくて「優しく包み込むようになでさする」だな。

とても興味深い、楽しい授業でした♪

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