風見さん、認知症の父倒して鍵取り上げ…正しかった

日刊スポーツ 3/5(日) 10:13配信
2007年1月に小学5年生だった長女えみるさん(当時10)を交通事故で失ったタレント風見しんごさん(54)は、「死亡事故を減らしたい」と悲痛な経験を語り続けている。
風見さんは、65歳でアルツハイマー病と診断され、13年12月に76歳で死去した父・大下政富さんを11年間、介護した経験もある。

車の運転をめぐり、政富さんと大げんかをして、車の鍵を取り上げた。つらかった。それでも、今は、正しかったと思えるようになった。

「気がつきませんでした」で娘を奪われた

03年。広島市に住む父政富さんの親友から連絡があった。「お前のおやじ、少し様子が変だぞ」。親友を乗せて高速道路を運転中、一瞬、ブレーキを踏んだのだという。理由は「赤信号だと思った」だった。

風見 「物忘れも出てくる歳だよなという感覚でしたが、アルツハイマー病という診断で。本人は、次の日には、その診断のことを忘れていました。」

風見さんの父は広島で1人暮らし。車は必需品だった。

風見 「突然すべて忘れるわけではなく、当初は普通の生活ができる時間の方が長い。散歩も5回に4回は家に戻れる。でも、散歩中に「その一瞬」が来ると帰れない。まだ、事故の前で、えみるもいたころです。「その一瞬」が車の運転中に来ると怖いと思い、車の鍵は取り上げていました。」

しかし、04年に車の鍵が原因で大げんかになった。

風見 「「キーを渡せ。いくら息子でも俺の車を俺が運転するのをなんでお前が運転させない権利があるんだ!」と。父からしたら正論なんです。「かせっ!」ときたもんだから、僕、その時、初めて、親父を羽交い締めにして倒したんです。なんて声かけていいか分からなくて。「たまには若いモンの言うこと聞け!」としか言えなかった。」

建材溶接の下請けをする町工場を営み、風見さんを育てた政富さん。99年に妻登八子さんを亡くし、1人暮らしを続けてきた父を、力で組み伏せてしまった。

風見「自分の親父をね、倒してね、転がして抑え付けた。すごく罪悪感があって。妻、えみるの前でもすごくへこんでいた。でも、事故の後じゃ遅いんですけど、えみるが、教えてくれた。あのけんかがなければ、ひょっとしたら、僕のおやじが、今の僕みたいな人を作っていたかも知れない。だから、あの時は、あれしか選択肢がなかったと、事故の後、そう思えるようになりました。」

相次ぐ高齢者の事故のニュースを見て思う。

風見 「「もう年だから運転は」って(助言することは)、嫌なものです。家族で決着するのは難しい。だから、社会で変えていくしかないと思います。「シートベルトをする」「飲酒運転はだめ」というのも、今では当たり前になった。社会は変わる。悲しいのは、そこには必ず、大勢の犠牲者がいること。本当は、僕みたいに後手後手ではなく、一手でも先手を打ちたい。」

だから講演では「自分や自分の家族は大丈夫という根拠のない自信は禁物です」と訴え続けている。

風見 「交通事故は選んでくれない。根拠のない自信が、一瞬でとんでもない結果を招くことがある。生意気に言っていますけど、半分以上は、自分自身に言い聞かせてるんです。」

◆風見(かざみ)しんご 本名・大下義博。1962年(昭37)広島市生まれ。成蹊大在学中に芸能界入り。83年TBS系「週刊欽曜日」で欽ちゃんファミリーの一員に。同年「僕 笑っちゃいます」で歌手デビュー。94年11月に元ミス日本の荒井晶子さんとハワイで結婚。07年に当時10歳だった長女えみるさんを交通事故で亡くした。昨年、成人式を迎えるはずだったえみるさんへの思いを手記にした「さくらのとんねる 二十歳のえみる」(青志社)では事故後、家族がどう過ごしてきたかを記した。次女ふみねさんの存在が支えになったが「情けないですが1人でコンビニにも行かせられない」と今も続く不安や苦しさを明かした。

情報源: 風見さん、認知症の父倒して鍵取り上げ…正しかった (日刊スポーツ) – Yahoo!ニュース

交通事故、本当にひどい・怖いものです。

07年の風見しんごさんの長女えみるさんの事故のニュース、痛々しくてショックでよく覚えています。
昨年、手記を出版されていたんですね。怖いというか、辛いというか読む勇気がでませんが、「自分や自分の家族は大丈夫という根拠のない自信は禁物」ずしっと響きます。
目を背けちゃダメよね。自分に元気があるときに読んでみます。

改正道路交通法が12日に施行されるそうです。
この改正道交法施行により、75歳以上の運転者の認知症対策が強化されるそうです。改正前は、3年に1度の免許証の更新の時だけに、認知機能検査を受けます。改正後には、信号無視、通行区分違反、一時不停止などの一定の違反行為をすれば、更新時以外でも認知機能検査(臨時認知機能検査)を受けなくてはならなくなるそうです。

高齢者の交通事故のニュースが相次ぎました。ちょうどお正月のころ、立て続けに報道されたと記憶しています。
秋田出身の友人が帰省した際のこと。
田舎のお父さんの免許の更新の話になり「更新はしない方が良いんじゃないか」と話し合ったと言っていました。
でも結局は車が無くなることの不便さから更新したそうです。
「マニュアルだからアクセルとブレーキを間違えることはないと思うけど…」と友人も心配そうでした。
心配だよね。運転してほしくないもの。
ただ都会ならまだしも、田舎では車がないと不便なことも多いですよね。
不便なところで車がなくなれば、今度は出かけなくなっちゃうかもしれないしな…
う〜ん。

ちなみに認知症は、道交法で「免許の拒否または取消し等の事由」とされている。
警察庁が示している運用基準によると、認知症については、アルツハイマー型認知症、血管性認知症、前頭側頭型認知症(ピック病)および、レビー小体型認知症と診断された運転者の免許は拒否、または取り消すことになっている。

改正道路交通法が施行されるのを前に日本医師会は、「かかりつけ医向け認知症高齢者の運転免許更新に関する診断書作成の手引き」をまとめたそうだ。
診断書作成の依頼があった場合の手順のほか、診断書の記載例やモデル事例などを盛り込んだものである。

父、しげさんが迷子になって駆け込んだ認知症外来の検査は混雑しているため空きがなく、1ヶ月も先の予約になった。
1ヶ月は診断書もでないということ。
この「かかりつけ医向け認知症高齢者の運転免許更新に関する診断書作成の手引き」には診断書作成の依頼があった場合の手順がまとめられているそう。
まず、かかりつけの患者か、かかりつけの患者でないか。かかりつけの患者なら、これまでの診療を踏まえて対応→臨床所見などから認知症と診断できれば診断の上で記載する。
かかりつけの患者でも、臨床所見や検査結果などから診断しにくい場合には、専門医療機関の診断を受けるよう促している。
一方、かかりつけの患者でなく画像検査の必要などのために診断書に記載できない場合には、専門医療機関の診断を受けるよう促している。
父が迷子になったとき、慌てて近くのMRIがある神経内科に電話をしましたが、やはり専門医にかかることを勧められました。
そのときの様子はこんな感じでした。
しかし、この「専門医の診断を待つ」というタイムラグの間に認知症かもしれない高齢者が車の運転をしてしまうこと、恐ろしいな。

しげさんは、車も免許も金も歯もな〜んにもないけどさ。
高齢者の運転、問題です。

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