アルツハイマー病の新薬開発 治験で「期待できる」効果

2016年09月1日
アルツハイマー病の治療薬開発を進める米バイオジェン社とスイス・チューリッヒ大学のチームは、新薬候補の「アデュカヌマブ」の臨床試験で、患者の脳に形成されるアミロイドと呼ばれるたんぱく質の蓄積を減らすことができたと発表した。研究結果は、1日付でネイチャー誌のウェブサイトに掲載された。
アデュカヌマブの新薬開発は依然として初期段階にあり、専門家たちは慎重姿勢を保っている。それでも、3段階ある治験のフェーズ2が終わった時点で、安全性が確認された上、記憶低下の抑制効果があるかもしれないと可能性が示された。
アデュカヌマブの臨床試験は、フェーズ3の開始に向けた準備が進んでいる。
アルツハイマー治療をめぐっては、アミロイドの蓄積に関する研究に長年焦点が当てられてきた。

治験から脱落者も

フェーズ2では、患者165人がアデュカヌマブの安全性などを確認する治験に参加した。
1年間の治験の結果、アデュカヌマブの投与量を増やすと、増加分に比例してアミロイド蓄積を除く効果が高まることが分かった。
その後、研究者らは記憶の試験を行い、「前向きな効果」が確認できたという。
しかし、40人が治験から脱落。半数は頭痛などの副作用が理由だという。投与量が増えると副作用も増えた。
フェーズ3では2つの治験が別々に実施される。認知力低下への効果を十分に試すため、北米と欧州、アジアでアルツハイマー病の初期段階にある患者2700人に、治験参加を呼び掛けている。

情報源: アルツハイマー病の新薬開発 治験で「期待できる」効果 – BBCニュース

うまくいきますように。

2016年11月に米イーライリリー社が、開発を進めてきたアルツハイマー型認知症治療薬のソラネズマブが臨床第3相(P3)試験で主要評価項目を満たすことができなかったと発表しました。
ソラネズマブは、アルツハイマー病の原因という説が有力であるアミロイドベータ(Aβ)に対する抗体であり、血漿中でアミロイドベータ(Aβ)と結合し、脳から血漿へのアミロイドベータ(Aβ)クリアランスを増大させ、脳内の Aβ を減少させるという機序により開発がすすめられていた新薬です。

ニュースにある「アデュカヌマブ」も抗アミロイドβ抗体であり、アミロイド蓄積を除く作用があるそうです。
下の画像が、ニュースに掲載されていた患者の脳のスキャン。アデュカヌマブを投与されたグループでは、アミロイドベータ(Aβ)の減少がみられた。
また、減少が最も多かったのは、アデュカヌマブの投与量が最も多かったグループだったことが見て取れる。ほんとだ!

しかし、残念なことに40人が治験から脱落とある。半数は頭痛などの副作用が理由で、これは脳のたんぱく質の除去に伴う脳浮腫などが原因らしいです。
約半分の方に副作用というのは悩ましいな…。

現在、中外製薬の抗アミロイドβ抗体「RG1450」もP3試験を実施中(2019年に終了する計画)です。(こちらもアミロイドベータ(Aβ)を減少させる抗体とのこと)
海外では、エーザイと米バイオジェンが共同開発しているBACE阻害薬「E2609」がP3試験の段階にあります。
BACEとは、アミロイド前駆体タンパク質のβサイトを切断し、アミロイドベータ(Aβ)を作るために必要な酵素だそうです。「E2609」はBACEを阻害することで、Aβ凝集体を減少させ、病態の進行を抑制する作用が期待されているそうです。

医学の進歩ってすごい!
過度の期待は禁物とはおもいますが、良い方向にすすみますように。

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