<認知症>当事者が相談員に 名古屋の区役所に窓口開設

毎日新聞 5/30(火) 22:33配信
認知症の当事者自らが、同じ認知症の人や家族の相談に応じる窓口が6月から月1回、名古屋市西区役所でスタートする。
同区に住む若年性アルツハイマー型認知症の山田真由美さん(57)から提案を受け、区の地域包括ケア推進会議が、山田さんを相談員とする事業の実施を決めた。行政の協議機関に窓口ができることで、認知症当事者の声が生活支援などの施策に反映されやすくなる。厚生労働省によると全国でも珍しい取り組みで、今後各地に広がる可能性がある。【太田敦子】

 山田さんは給食の調理員として働いていた51歳の時、認知症と診断された。やがて症状が進み退職。周囲に病気を知られたくないと、閉じこもりがちな日々を送っていた。

 しかし2年前、同じ病気の同年代の女性と知り合い、心境が変わった。子育てをしているのに字が書けない、服が着られないなど同じ症状を抱えていることが分かり、「独りじゃない」と励まし合うことで、初めて前向きになれた。昨年12月、仙台市で認知症の男性(43)が相談に応じる窓口「おれんじドア」を見学し、「自分も同じ境遇の人の役に立ちたい」と、区に窓口開設を呼びかけた。

 今年4月末に京都市で開かれた国際アルツハイマー病協会の国際会議でも、当事者が主体的に関わる重要性が指摘されたが、国内の相談活動では、仙台市など一部で実践されているだけ。当事者の参画を認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)で進める厚労省は「推進会議など行政の関連機関で、当事者による相談窓口を設けるのは初めてではないか」と話す。

 相談窓口の運営を後援する仙台市と異なり、名古屋市西区では推進会議が山田さんを専門委員にも任命し、当事者の意見を直接聞ける体制を組んだ。

 西区の相談窓口の名称は、仙台市と同じ「おれんじドア」。1回目は6月17日午後1時半から2時間、区役所5階で開かれ、区内外から住所を問わず相談できる。応じる山田さんは「認知症になってもできることはある。勇気を持って外出すれば、楽しく過ごせることを知ってほしい」と意気込んでいる。

 ◇偏見、差別解消へ活動

 認知症と診断されると社会的な信頼や仕事を失いがちで、これまで多くの人たちが引きこもるように生活してきた。「認知症の人と家族の会」(本部・京都市)は2006年、初めて本人が集まって意見を公表する会議を開いたが、実名を明かして活動する人は少なかった。当事者自らが公開の場で発言するようになったのは、ごく最近のことだ。

 背景には、認知症問題への注目の高まりに加え、医療技術の進歩もある。早期に診断されたり症状の進行が緩やかになったりする人が増え、「何もできない人」という偏見や差別に直面し、社会や政策を変えようとする動きにつながった。

 14年10月、初めて認知症の当事者団体「日本認知症ワーキンググループ」が結成され、「希望と尊厳をもって暮らし続ける」などの目標を掲げた。今年3月には、高齢ドライバーの認知症対策について厚労省と警察庁に意見書を提出した。

 国際アルツハイマー病協会の国際会議では、多くの当事者が実名で発言し、当事者参加の重要性の認識は広まりつつある。25年には国内で700万人になるとも推計されており、今後行政や企業など、さまざまな場で当事者の声を反映させていくことが求められている。【太田敦子】

情報源: <認知症>当事者が相談員に 名古屋の区役所に窓口開設 (毎日新聞) – Yahoo!ニュース

広がって欲しい!

なるほど〜
区に窓口開設を呼びかけた山田さんの行動力と、それを実現させた名古屋市西区の地域包括ケア推進会議の担当者さんの決定に、拍手したい気持ちでニュースを読みました♪

・ 行政の協議機関に窓口ができることで、認知症当事者の声が生活支援などの施策に反映されやすくなる
・ 「認知症になってもできることはある」という山田さんの声を広く知ってもらえる
・ やりがいをもって活動できる場所が増える

ちょっと思いつくだけでもメリットがたくさんあるように思えます。
相談に行く側からみても、当事者の話が聞けるというのは有意義です。
名古屋までは行けませんが、もう少し近くだったら私も話をきいてみたいもんな。

この前向きな気持ちを維持する方法、それから具体的に認知症の進行を抑えるために現在受けられる医療、そして閉じこもりがちな日々から、しげさんを引き上げる方法! 聞いてみたいこと、たくさんあるな…。

記事の中に出てくる、山田さんが見学に行ったという窓口「おれんじドア」で、相談にのる認知症の男性とは、仙台市の丹野智文さん(43)です。
先日、京都で開かれた認知症の国際会議でスピーチをした方で、39歳のときにアルツハイマー型認知症と診断されたそう。
丹野さんは、昨秋にスコットランドに行き、多くの認知症の人たちと交流してきたそうです。
「自立している人は10年経っても元気で笑顔」との感想を抱き、「(症状が)進行していっても工夫することで、自分が困らないことを知っている」と実感したと話します。
「サポートしてもらいながら、その時その時を楽しく過ごせたら、それが『認知症とともに生きる』ということ」。さらに、「日本は進行したときの支援はたくさんある。日本と世界の良いところを合わせることができれば、認知症になった人が幸せな世界になる」とも語っています。

ニュースになったことで、様々な方の意見が発信されることと思います。
たくさんの知恵や暖かい応援が集まることを祈ります。
心ない言葉で傷つくことがないようにとも祈ります。

山田さんや名古屋市西区の地域包括ケア推進会議の皆様、応援しています!

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