アルツハイマー病 正しい治療がわかる本

著者は福井大学医学部教授の栗山勝さん。責任編集者が聖路加国際病院院長の福井次矢さん。
EBMシリーズという本の中の一冊です。
「EBM」とは、Evidence-Based Medicineで「科学的根拠に基づく医療」と訳されるそうです。
「EBMに準拠し患者さんにとっての最善・最良の結果を求める医師によって執筆。[現在もっとも信頼すべき治療法」や「治療スケジュール」がよくわかる!」というのがこのシリーズのコンセプトだそうです。 
「はじめに」には、1906年に初めてフランクフルトの精神科医、アロイス・アルツハイマー博士がアルツハイマー病を発見したいきさつが書かれています。
アルツハイマー博士が、担当した女性患者は、そのころ一般的だった脳血管障害による認知症とはずいぶん違った症状(夫が浮気しているに違いないと信じて疑わない嫉妬妄想や、トイレや台所の場所がわからなくなる、物を隠すといった状態)を示したので、亡くなった後に脳の解剖をし、その特徴を報告したそうです。

へ〜。まだ100年と少ししかたってないんだな。
医学の進歩ってすごいです。まだその頃には画像診断や電子顕微鏡も無かったということですもんね。


プロローグで、アルツハイマー病に対する治療の考え方
第1章は、これが基本となる正しい治療です
第2章は、検査はこのように行われます
第3章は、病気に対する正しい知識
第4章は、ケアする家族が知っておきたいこと
第5章は、ケース・スタディ〜こんな場合、こんな対応を〜
巻末に、認知症の専門医のいるおもな施設リスト


紙面は2色刷りで図やイラストも多く、とても解りすいです。
アルツハイマーで起こる脳の萎縮・老人斑・神経原繊維変化が、どうして起こってくるかはまだ完全には解明できていないそうです。
ただどうやって起こってくるかは解明されており、とても解りやすく説明されています。

理系は意外と好きなので、すんなり頭に入ってきました♪

認知症のお薬として処方される「アリセプト」というお薬の効果のメカニズムや、「塩酸メマンチン」との違いなども図解で説明されています。
程よい深さで読みやすいです。あまり深すぎても「学者じゃねーし…」って本を閉じてしまうので…

コラムには、私が気になっている「軽度認知障害(MCI)の記述もありました。
軽度認知障害は、アルツハイマー病の前段階と位置づけられますが、必ずアルツハイマー病に進むのではなく、発症するのは約半数だそう。
半数! 50%! 5割! しつこいわ! だってあまりに多いじゃないのよ!
軽度認知症の段階で適切な治療をすれば、アルツハイマー病の発症を防いだり遅らせたりできるので、忘れっぽい・おかしいなと感じたら専門医を受診することが大切だそうです。
SPECT検査という大きな機械で行う検査で、脳の血流を調べることで軽度認知障害かどうかがわかるそうです。

後半はアルツハイマー病の患者さんのケアをする上で知っておくべきことが書かれています。
食事のこと、お金のこと、介護保険のことなど。こちらはさらっとです。

平成20年に出版された本です。
図書室で借りてきた本なので…古さに腹はたたんよ。
でも9年の間に医学は進歩してるかも♪
とっても解りやすい良い本です。
読んで良かった。
ただ古いので惜しくも☆2.5!

↓こちらの本です

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